涙腺がゆるむ休日

Amazon プライムで週末映画鑑賞。

観ようと思ってずっと観てなかった「舟を編む」。

舟を編む

舟を編む

 

 本が好きで、好きなことに没頭する主人公が、言葉を集め続ける中で様々な気付きによって人とコミュニケーションを自ら構築していく様子が、時に笑いあり、ホッコリしたり、キュンとさせられた。

好きなことに没頭して言葉数が少ないけど、読書が好きで、謙虚で、面白い主人公の人物像が大好きな人と重なって、主人公の松田龍平さんにも思わずキュンとしてしまった。

 

特に泣けた場面が、主人公の下宿先の大家さんとご飯を食べるシーンでの大家さんの言葉。「人の気持ちがわかりません。」という主人公に対して、

 

『他の人の気持ちがわからないなんて当たり前じゃないか。わかんないからその人に興味持つんだろ。わかんないから話をするんだろ。』

(中略)

『頑張ってしゃべんなきゃ。』

 

私もそうだった。

自分の気持ちや、考えを上手く表出できないから、しゃべれなくて、相手の気持ちもわからないから、他人とわかり合えない、理解し合えないことが重なって苦しんでたなと思いだしたら泣けてきた。

今も完璧にはできないから、わかり合えないこともあるけれど、話をすることが解決につながることがわかってきたから、以前ほど苦しむことはなくなった。

 

この映画の主人公は、表出は不器用だけど、自分の中の言葉が多くて気持ちのブレがない。だから、使おうとする時に必ず自分の考えや思いがでてくる。

この映画は辞書をつくる映画だけど、そんな主人公をみて、自分の頭の中の辞書の言葉もたくさん増やさないと、人間関係も上手くいかないなと思って、読書しようと思ったし、もっともっと人と話をしようと思った。

 

それから思い出したこと。

高校生の頃の私の欲しいものは、洋服でもコスメでも音楽CDでもなく

現代用語の辞典だった。

今はスマホでなんでも調べられちゃう時代だから、そんな高校生がいたら変人扱いかもしれないけれど。(その当時も変な子だったかもしれない)

結局買わなかったけど、当時から私は言葉を欲してたのかもしれないな。